「バイキンです よろしく」第九回
《おはなし》
バイキンがタバコをくわえると……
――といってもひょっとこの口につきさしただけだが――
ミリはマッチで火をつけてやった。
ひょっとこの、クルリとしためだまがいった。
「わたしがかんがえていたように、やっぱり、おまえはよい子だね。
そう、子どもは子どもらしく、おとなのいうことをきかなくてはいかん。」
へやはけむりでモウモウになった。
ミリはかんがえこんだ。
どうやってバイキンを殺そうか。
「バイキンを殺すには」という本をよんでみた。
それによると――
バイキンは日光に弱い
と、書いてあった。
ミリは、まずこのやりかたで殺そうと思った。
家のまえに、日なたぼっこようのいすをおいた。
それから、バイキンにいった。
「バイキンさん。へやの中でタバコばかりすっていると、病気になるよ。
バイキンさんようのいいいすを外に出したから、日なたぼっこしたほうがいいな。」
バイキンはくわえタバコでいった。
「え? バイキンが病気になるって?
そんなーいくらなんでも……ばかばかしい!」
「うそじゃないよ。
バイキンを殺す新しいバイキンが月ではっけんされたんだってさ。しんぶんでよんだよ。それに……
バイキンさん、いくつ?
「うまれてからまだ、一日もたっていないんだ。」
「じゃ0歳だね。それならいちばん病気にかかりやすい年なんだよ!」
「ほんとうか。こうしてはおれん。よし、それじゃ、さっそく……。」
バイキンは外に出た。
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