11人いる!
「11人いる!」は、萩尾望都先生のSF代表作であり、そこにサスペンス&ミステリー代で味付けられた良質な娯楽作品です。宇宙大学受験会場の実技試験で船外活動の10人の受験生のはずが「11人いる」状態。そこで起こる数々のトラブルに高まる疑心悪鬼。閉塞された空間で息詰まる猜疑心と、それを克服する仲間意識。そしていつもながら登場する美しい少年たちの中にはノンセクシャルな存在体もいて、その着想の豊かさにはいつもながら感心いたします。でも自分としては、同時収録の「続11人いる!~東の地平 西の永遠」の悲痛さと、ストレートな愛情も判りやすくて良かったです。フロルの大らかな陽気さ、チュチュの健気さ、オナの凛とした気品。萩尾先生の描かれるキャラクターは、女性だってとっても魅力的です。近日中に復刊予定である「金銀砂岸」にも「11人いる!」のイラストが一点収録(続編「東の地平 西の永遠」まで入れると2点)されていますので、お楽しみに。先日、初めて「金銀砂岸」の描き下ろしの原画を拝見いたしましたが、目がくらむほど美しい水彩画でありました。翡翠とトルコ石が目の前で渦巻いているような衝撃でありました。
投稿時刻: 午前 01:00
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