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2008年7月 8日 (火)


『ブライズヘッドふたたび』がふたたび

ディレクターの、ともおです。

イーヴリン・ウォーの『ブライズヘッドふたたび』は復刊ドットコムで121票のリクエストを集め、出版社ブッキングから復刊されました。英米文学に通じられている方で、ウォーの名前を知らない方はいない、という断定口調で人の心を泡立たせるのはいけないところですが、少なくとも英米文学研究者にとってはマストな作家と言われているようです。『ブライズヘッドふたたび』はウォーの(異色作でありながら)代表作とはいうものの、復刊ドットコムの需要だけではコスト的に製作が難しかったため、一般書店販売も視野に入れた形となりました。僕たちスタッフが悩んだのは、それこそフィッツジェラルドや、ウォーに親和性の高いグレアム・グリーンならまだしも、ウォーが現代の一般書店の店頭で、どれほど訴求力があるのだろうかということでした。吉田健一氏訳の人気は心強いところでしたが、けっこう、おっかなびっくりと製作販売を進めていた記憶があります。あまねくジャンルの本を「復刊」という共通項だけで扱っているブッキングは、こうした時、経験不足を痛感するのです。この本を常備してくれるような、海外文芸の単行本の棚を構えている書店がどれぐらいあるのだろうか・・・。しかし、結果として販売は好調で、やはり名作の作品力は、復刊という形で光があたれば、ふたたび世の中で輝くことができるのだということを、再認識した次第です。

■ イーヴリン・ウォー特集

そして、前々から噂にはなっていましたが、ついに『ブライズヘッドふたたび』の、映画化が実現されたようです。
『Brideshead Revisited』
残念ながら、日本公開は未定ですが、各国での上映は決定したようです。まずは、アメリカで8月から公開の模様。原書も、映画版のパッケージで新装され発売されています。本作については、以前にTVドラマ化され(『華麗なる貴族』という邦題でビデオ発売もされていたようです。本国では非常に評価が高かった作品です)、そのイメージでファンになった方たちも多いと言われています。回想の中で物語られる、貴族青年たちの青春の彷徨。真面目な中産階級の青年チャールスは、美しい貴族青年セバスチャンとオックスフォード大学で出会い、友情を得て、彼の故郷であるブライズヘッドの城に誘われる・・・。英米文学ファンならずとも、このパターンの物語にひきつけられる方たちは、多いのではないでしょうか。映画版も、さぞや美しい青年たちの競演となるのだろうな、などと思うところです。

投稿時刻: 午後 04:31
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