押井守監督のこだわり
ディレクターの、ともおです。
8月4日(月)夜、NHKで『映画監督・押井守のメッセージ』という番組が放送されていました。アニメ監督として知られる押井守さんのドキュメントで、3年ぶりの新作『スカイクロラ』の製作過程を追いつつ、押井監督のアニメ製作哲学を紐解いていくという趣向の番組。なかなか興味深い内容でした。いつの間にか押井監督は、世界から注目される大巨匠になってしまったのだ、ということに驚きを感じるのは、自分が中学生の頃からリアルタイムで活躍され、どんどんと有名になっていった方だからですね。TVアニメ版の『うる星やつら』が、どうも変、と思った感触は、映画版第二作『うる星やつら2ビューティフルドリーマー』で確実なものになり、あの原作を逸脱した「奇妙な感覚」が押井監督のテーストなのだと体感していったものです。どうも変で、すごくいい。「メガネ」=千葉茂さんの魅力の引き出し方などインパクトがありましたね。千葉さん主演の『紅い眼鏡』なんてチープな実写作品も懐かしいところ。当時としても、ビンビンと才能を感じさせられていましたが、まだカルト的な人気の人であって、現在のような世界的な評価を得ることになろうとは思ってもみませんでした。「ルパン三世」も押井監督で製作されるとかしないとか、あの当時、話題になっていましたが、その頃のインタビューで押井監督が語るルパン論なんてなかなか興味深いものもありました。当時から作品への思想を前面に打ち出してくる人、という印象がありましたね。ということで、そのTVドキュメントは、更に進化した押井守の世界と、今度の作品の持つテーマやアニメ作品の可能性を考えさせてくれるものになっていましたよ。再放送があれば、是非、ご覧になってください。
時代は変わって、アニメもアートとして世の中に認知されるようになってきています。復刊ドットコムでは、押井守監督のアニメ映画『パトレイバー2』の演出ノートである『Methods―パトレイバー2』を角川書店さんと共同復刊し、復刊ドットコムだけの限定発売を行っているのですが、専門学校から「教科書として採用」されるなどの大口のお申し出もあったりして、美術系の大学でもアニメ芸術論が科目になる時代ではあるので、不思議はないのですが、既に「教材」の粋にまで達しているのだなと驚いたりしています。アニメ製作を目指す専門の方たちだけではなく、一般のファンにとっても、各カットにつけられた詳細な解説は作品の理解をより深めてくれるものと思います。そして、なんと今回、押井守演出ノート『Methods―イノセンス』も在庫確保して参りましたよ(やったぞ、仕入チーム)。こちらも是非、ご覧ください。
どうでもいい話ですが、押井さんの娘さんと作家の乙一さんがご結婚されたとか。義理の父子になられたんですね。押井+乙一作品ってあったのか、ないですよね。あったら、面白そうですね。
投稿時刻: 午前 09:00
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