そして誰もが主人公
町に紙芝居のオジサンがやってくる、という時代は、果たしていつまでだったのか。1970年代に同じ東京で子ども時代を過ごした人に聞いても、下町ではまだ来ていた、というのですが、僕が住んでいた世田谷区(渋谷区、目黒区より)ではついぞ見かけることはありませんでした。拍子木を鳴らしながらやってくる「紙芝居」の人は、むしろ、過去の風景の中のもの。「紙芝居」は、学校で見せてもらったもの、という印象があります(ということで、僕は活劇的な大衆系紙芝居を見たことがないのでした)。流行の「読み聞かせ」のように「本を読んでもらう」だけではなく、「紙芝居」でビジュアルに物語ってもらう、というのは、けっこう楽しいものでした。とはいえ、小学校低学年までだったかな。自分が六年生になると、一年生のクラスに行って紙芝居を演じてくる、という「お兄さん・お姉さん」企画もありました。ということで、多分に懐かしいものである「紙芝居」。今回、童心社さんからのご紹介で、復刊ドットコムでも紙芝居の銘柄をご案内させていただきました。懐かしい作品も多々ありますので、是非、こちらのページをご覧ください。宮澤賢治、新美南吉などの作品を紙芝居化したものや、かこさとしさん、松谷みよ子さんの作品が並んでいます。今回の販売では、「復刊」ということもあってか『へっこきよめさま』が好評です。出版社さまからいただいた紹介文は『ユーモアあふれる民話を紙しばいにしました。絵本とは一味違った作品世界をお楽しみいただけます。学校でのウンチをガマンしてしまう今の子ども達に是非見てもらいたい作品です』という文面になっています。ユーモアが「開放的な笑い」に結びつけば良いのだけれど、指導に落としこみたがる教員がいると、ちょっと難しいかな、という気がします。今、物語は、どのように子どもたちに与えられているのか、という現場の状況には興味があります。紙芝居も現役で活躍しているのでしょうか。
ところで、今回は、あの紙芝居の「舞台」も一緒に販売しています。家庭ユースかと言われると、どうなんだろうか、と思うところですが、本格派を目指す方は是非、ご覧になってください。
投稿時刻: 午前 09:00
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